飲料世界大手カールスバーグ・グループは2月24日、2016年度のサステナビリティ報告書を発行した。同社は2016年に「エネルギーと二酸化炭素」「水」「責任ある飲酒」「労働安全衛生」の4つをサスティナビリティの重点分野とし、2014年実績比で2017年の削減目標値を定めている。これらのサステナビリティ重点分野は同社の経営戦略に統合され、2022年までの5年間のグループ戦略「SAIL’22」にも盛り込まれている。
同報告書によると、原単位エネルギー消費量は2014年比6%減、原単位二酸化炭素排出量は14%減、原単位水使用量は6%減となり、同社はエネルギー、二酸化炭素排出量、水の削減目標を当初計画より1年前倒しで達成した。また、バイオマス、太陽光発電などのグリーン電力証書付きの再生可能エネルギーは、グループ全体の電力使用量の17.1%にまで増加した。すでに中国・大理市にある世界で4番目に大きいビール醸造所でも太陽光発電パネルを設置することを発表している。
アルコール飲料メーカーとして、飲酒運転の削減、未成年者への酒類販売防止にも取り組んでおり、原材料や成分、責任ある飲酒に関する情報を飲料容器ラベルに記載するアクションでは、昨年比31%増となり、飲料容量に占める割合は85%となった。2017年には100%を目指す。
労働安全衛生については、グループ工場の半数以上でゼロ災害を達成した。
(出所)Carlsberg 2016 Sustainability Report
また、同報告書は、製品ライフサイクル全体でのカーボンフットプリント分析の結果を報告。包装材からの二酸化炭素排出量が40%と大半を占めていることがわかった。それ以外では、原材料農業17%、配送14%、醸造14%、流通時冷房9%、麦芽加工6%の順だった。カーボンフットプリント分析では、英環境NGOのカーボントラストが支援した。さらに、世界自然保護基金(WWF)と協働で水リスクアセスメントも行い、水リスクの高い都市として、中国やインドなど15都市を特定した。
同社は、2017年に、世界自然保護基金(WWF)、BSR、カーボントラストと協働で、新グループ長期目標を発表する予定。
【参照ページ】The Carlsberg Group continues to improve its sustainability performance
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