キリンホールディングスは2月27日、キリングループの国内綜合飲料各社において、紙製容器包装に使用するすべての紙を、2020年末までに国際的な森林環境認証であるFSC認証紙への切り替えを目指すと発表した。綜合飲料各社とは、キリンビール、キリンビバレッジ、メルシャン、キリン・トロピカーナの4社を指す。
キリングループは、2013年に策定した「キリングループ持続可能な生物資源調達ガイドライン」の中で、日本国内における「紅茶」「紙・印刷物」「パーム油」の調達に関する行動計画を発表している。2013年時点では、キリン、キリンビール、キリンビバレッジ、メルシャンのグループ4社において、コピー用紙、名刺、封筒、商品カタログ等全ての事務用紙を2015年までに再生紙またはFSC認証紙に切り替えることを宣言していた。
今回の紙製容器包装でのFSC認証は、このガイドラインを改定し、内容を拡大したものとなる。2020年末までにFSC認証紙に切り替えるとした容器包装には、缶ビールなどに用いられる6缶パック、ギフト箱、紙パック、製品用段ボール箱の4品目が該当する。
FSC認証は、国際NGOである森林管理協議会が管理している認証で、森林の環境保全、森林地域社会への貢献、持続可能な伐採など、認証機関である環境や社会に配慮した林業事業者に対して付与される。FSC認証には2種類あり、林業事業者自身が取得するFM認証と、FM認証を取得した林業事業者のもとで生産された木材を、サプライチェーンの下流にある加工・流通企業が他の木材と厳格に選り分けて管理することで付与されるCoC認証とに分かれている。
キリンホールディングスは今回の発表に先行して、2月13日に「CSVコミットメント」を策定、「『酒類メーカーとしての責任』としてアルコール関連問題に取り組み、その上で『健康』『地域社会』『環境』の3つの社会課題の解決に事業を通じて最重点に取り組」むと表明していた。今回のFSC認証取得目標はそのコミットメントの第1弾となる。また、キリングループは、「キリングループ長期環境ビジョン」の中で、「水資源」「生物資源」「容器包装」「地球温暖化」の4つの柱を掲げており、今回発表のFSC認証紙への切り替えは、「生物資源」「容器包装」の2テーマに該当するという。
【参照ページ】キリングループ日本綜合飲料各社※1で使用するすべての紙製の容器包装※2で2020年末までにFSC®認証紙への切り替えを目指す
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