サステナビリティ報告国際ガイドライン世界大手GRIは2月14日、2015年にインド証券取引委員会(SEBI)が制定した企業責任報告書(BRR)の提出義務化ルールに関連し、同ルールとGRIスタンダードの対応を明確化するガイダンスを発表した。GRIスタンダードが国際的な報告ガイドラインとして確立される一方、新たに導入された「SEBI BRRフレームワーク」との整合性について明確化を求める声が企業側から上がっていた。
インドでの企業責任報告書提出義務化は、2012年8月にインド証券取引委員会が発した通達が元になっている。この通達は、インドの証券取引所に上場している企業の内、時間総額トップ100社に対して、社会や環境に対する取組を示した企業責任報告書を、ホームページに掲載するか、冊子として発行するか、アニュアルレポートの中にリンクを付けて記載するかのいずれかのを実施することを義務化した。また、報告書は、2011年にインド法人業務省が制定した「企業の社会・環境・経済責任に関する自主的国家ガイドライン(NVGs)」に準拠することも義務化された。さらに、2015年11月には新たな通達が発せられ、義務化の対象企業が毎年3月31日時点での時価総額トップ500社に拡大されることが決まった。
GRIとインドの主要証券取引所の一つ、ムンバイ証券取引所(BSE)は2016年に、義務化対象のトップ500社がSEBI BRRフレームワークに適合するサステナビリティ報告書を作成できるよう協力することで覚書を交わしており、今回発表されたガイダンスはその成果物の一つだ。ガイダンスでは、SEBI BRRフレームワークの必須事項が、GRIスタンダードと同対応しているかを明確にした。これにより、義務化対象企業は、GRIスタンダードに基づく従来までの報告書からの変更必須箇所が容易に特定できるようになった。
【参照ページ】Harmonizing sustainability reporting practices in India
【ガイダンス】LINKING THE GRI STANDARDS AND THE SEBI BRR FRAMEWORK
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