化学世界大手アクゾノーベルは1月16日、外部機関とともに研究開発を進める新たな取組「Imagine Chemistry」を開始すると発表した。この取組では、世界中のベンチャー企業、学生、研究機関、専門家学者らと提携することで知見を借り、同社が現実に直面している研究開発課題に対するソリューションを見出す。これによりイノベーションを実現させる。
「Imagine Chemistry」では、同社が重点を置く5つのテーマにつき、広くアイデアを募集するためのオンラインプラットフォームを開設。企業や科学者らは身分を問わずオンラインプラットフォームに登録を行い、テーマに関するアイデアを投稿することができる。アイデア募集は1月16日から2ヶ月間実施され、同社が興味を持ったアイデアについては同社の科学者らと直接質疑応答を行う。その後4月中旬までに次のステップに進む候補者が約20名発表され、6月に介される3日間のワークショップ・イベントでアイデアをさらに練り込み、最終日に行われるプレゼンテーション大会で勝利したチームは、同社とのパートナーシップ契約を締結できる。
同社の重点テーマ5つは、プラスチックリサイクル、排水不要の化学工場、セルロースベースの合成繊維代替物質、植物由来で生分解性界可能な界面活性剤および増粘剤、植物由来のエチレン素材。さらに、自由テーマとして「反応性化学技術」と「現在の技術の持続可能な代替」のが2つが設定されており、自由テーマについても同様にアイデアを募集している。アイデアは、3年から5年後の商用化可能性が考慮される。
1月16日のプラットフォーム開設以来、すでに750名以上が登録を行い、60を超えるアイデアが投稿されている。
欧米では、化学メーカーや消費財メーカーを中心に、このような「オープン・イノベーション」と呼ばれる手法が普及しつつある。
【参照ページ】Imagine Chemistry: AkzoNobel launches global chemicals start-up challenge
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