モントリオール・カーボン・プレッジとは
モントリオール・カーボン・プレッジ(The Montreal Carbon Pledge)とは、2014年9月に開催された国連責任投資原則(PRI)の年次総会で発表された機関投資家の自発的なイニシアチブです。PRIの共同運営母体である国連環境計画金融イニシアティブ(UNEP FI)と国連責任投資原則(PRI)がの支援しています。
モントリオール・カーボン・プレッジは、機関投資家に対し、投資ポートフォリオの二酸化炭素排出量を毎年測定し、公開することに賛同することを求めています。モントリオール・カーボン・プレッジに賛同するアセットオーナーと運用会社は、この誓約に署名することができます。署名に当たり、PRIの署名機関である必要がありません。モントリオール・カーボン・プレッジの署名機関は、毎年投資ポートフォリオの二酸化炭素排出量を測定し、アニュアルレポート、サステナビリティ報告書、責任投資報告書、ホームページなどで公開することが義務付けられています。モントリオール・カーボン・プレッジは、この署名により、投資先企業やその事業からの経済的利益を確保しつつ、低炭素社会に向けての金融の枠組みを後押しすることを狙っています。
投資ポートフォリオの二酸化炭素排出量とは
モントリオール・カーボン・プレッジでは、投資ポートフォリオの二酸化炭素排出量を2017年2月19日時点でこのように定義しています。
- ポートフォリオの中に株式を含む全ての株式ファンドが対象
- 株式ファンドの構成銘柄が排出する二酸化炭素排出量に構成比率を乗じたものの合計
- 機関が公表するのは、運用する全てのファンドの二酸化炭素排出量の総計
事務局は今後測定対象を、現在の株式ファンドのみから、債券ファンドやプライベート・エクイティにまで拡大してく可能性があると伝えています。
投資ポートフォリオの二酸化炭素排出量測定を支援するサービス会社
モントリオール・カーボン・プレッジでは、投資ポートフォリオの二酸化炭素排出量測定を支援するサービス会社として以下を紹介しています。
- yourSRI.com
- South Pole Carbon
- Trucost
- Bloomberg
- MSCI ESG Research
- Vigeo Eiris
- ET Index
- INRATE
- Ecofys
- Sustainalytics
- Carbone 4
署名機関(2017年2月19日時点)
2017年2月19日時点での署名機関数は135機関です。日本では、セコム企業年金基金、三菱商事・ユービーエス・リアルティ、アセットマネジメントOneが署名しています。
海外では、米国年金基金大手カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)、フランス公的年金基金FRR、ERAFP、フランス預金供託金庫、英国の環境保護庁年金基金、USS、英国国教会年金投資委員会、スウェーデン公的年金基金AP1、AP2、AP3、AP4、AP7、オランダ公的年金基金PFZWとその運用会社PGGM、英保険大手AVIVAの運用会社AVIVA Investors、フランス保険大手AXAなどのアセットオーナーや、BNPパリバ・インベストメント・パートナーズ、HSBCグローバル・アセット・マネジメント、Mirova、ボストン・コモン・アセットマネジメントなどの大手運用会社が署名しています。
参考サイト
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