サステナビリティ報告に関する国際ガイドラインのGRIと国連グローバル・コンパクト(UNGC)は1月11日、両者の合同プロジェクトに参加する先進的企業の公募を開始する予定だと発表した。このプロジェクトに参加する具体的な方法は、近々GRIが発表するとしている。
今回開始するプロジェクトは、昨年9月にUNGCが発表したGRIとのパートナーシップの一環で、マルチステークホルダー・グループを設立し、UNGC10原則や国連持続可能な開発目標(SDGs)に関する企業情報開示のあり方を検討していく。検討結果の第1段階は、今年7月に開催される「国連持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(UN High-level Political Forum on Sustainable Development)」で発表される予定。同時に国連責任投資原則(PRI)とも連携し、機関投資家や金融業界のサステナビリティ情報開示についても議論する。
【参考】国連グローバルコンパクト、SDGsの達成に向け新たな取組を発表。先進企業の事例紹介などを強化(2016年10月10日)
同プロジェクトは2種類の会議体を形成し、活動期間は2年間。拡大グループ(Wider Group)は、企業の他、政府、国際機関、機関投資家、NGO、労働組合、学界、データ利用者など幅広い関係者で構成され、SDGs報告の方法を検討する。もう一つの専門グループ(More Focused Group)は、企業のみをメンバーとし、SDGsに貢献する事業活動のあり方や推進方法などを共有していく。今回、双方の会議体で参加企業を募る。
初年度の活動は、グループでの議論が中心。まず今年7月に開催される「国連持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(UN High-level Political Forum on Sustainable Development)」で、SDGsへの企業貢献を測定するための優先度の高い項目リストを発表する。続いて今年9月の国連総会で開催される国連プライベートセクターフォーラムで、企業のSDGs報告の先進事例紹介やあるべき姿を提示する。
2年目の活動は、SDGs情報開示を、既存のGRIスタンダードやUNGCのCOP(Communication on Progress)の中に組み込んでいく作業を推進する。同時に、個別の企業報告からSDGsに関する情報やデータを抽出・集計していく手法についても検討する。2年目の活動報告についても、同年の「国連持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム(UN High-level Political Forum on Sustainable Development)」の場で発表を行う。
プロジェクトの事務局は、PwCが務める。
【参照ページ】Join the GRI and UN Global Compact partnership to shape the future of SDG-reporting
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