旧オランダ国鉄のオランダ鉄道(NS)は1月初め、2017年1月1日より同社の国内電鉄全線の電力源が100%風力発電となったと発表した。同社は運転電力を全て100%風力発電とするためのプロジェクトで入札を実施し、オランダエネルギー大手Enecoが受注。10年間の契約を結び、当面の目標として2017年末までに風力100%を目指していた。しかし、オランダ国内の陸上、洋上風力発電所の増加を背景に、目標より1年前倒しで風力100%を実現した。100%風力での運行を実現したのは世界初。
オランダ鉄道の現在の路線の営業キロは約2,800km。オランダは国土が狭いが、JR東日本の営業キロ約7,500kmの37%という巨大な路線を保有している。1日の運行本数は約5,500。毎日60万人の足となっている。全線の運行に必要な電力は約1.4TWhで、オランダ国内の総電力需要の1%を占める。2017年の調達電力は、オランダ国内の風力発電所から497GWh、フィンランドの風力発電所から418GWh、スウェーデンの風力発電所から400GWh、ベルギーの風力発電所から35GWhとなる見込み。
オランダ鉄道とEnecoは最終目標として、2020年までに乗客当たりのエネルギー消費量を2005年比で35%削減することを掲げている。
【参照ページ】Sustainable Energy
【参考ページ】Dutch electric trains become 100% powered by wind energy
【参考ページ】Dutch Trains Are Now Powered By Wind
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