銀行世界大手バンク・オブ・アメリカは11月3日、社会貢献分野のクラウドファンディング世界最大手Kivaと米国国務省が今年2月に共同で設立した女性起業家支援のための基金「Women's Entrepreneurship Fund」に、25万米ドル(約3,000万円)を出資することを明らかにした。この基金は、世界の女性起業家100万人を支援することを目標に掲げており、今回バンク・オブ・アメリカが25万米ドルを出資したことで、基金の総額は100万米ドルを超す見込み。
基金に集められた資金はKivaの既存事業プラットフォームを通じて女性起業家に提供される。Kivaのウェブサイトでは、一般個人が支援したい女性を選び、25米ドルからの少額貸付を実施できる。借り手である女性起業家が目標とする金額になるまで一般市民から資金を募り、目標金額を達成すると実際にその金額が融資されるのが従来からあるKivaの仕組み。今回の女性起業家支援では、一般個人から集まった貸付金額と同額の資金が同基金から女性起業家に融資される。すなわち、女性起業家が目標とする一般個人からの資金募集が半分の額で目標達成できるようになり、残り半分が基金から融資される。
Kivaは、貸付を通して個々人をつなぐことにより貧困撲滅をめざすことを理念として2005年に設立された。これまでウェブサイト上のKivaのプラットフォームから、160万人の貸し手がクラウドファンディングを通して9億5000万米ドルの少額融資を実施。マイクロファイナンスの手法により83ヶ国、220万人の起業家に資金を提供してきた。
一方のバンク・オブ・アメリカは、女性の経済的なエンパワーメントを推進するために広範な取り組みを行っており、今回のKivaへの資金提供もその一環。他にも、Vital Voices、Cherie Blair Foundation、Tory Burch Foundation、Institute for the Economic Empowerment of Womenなどの団体と連携し、数千人の女性起業家のネットワークを構築、メンタリングや各種ツール、資金を提供することで女性の事業支援を実践している。
世界中の女性の事業を支援する重要性は、その影響が雇用拡大のみならず子どもの健全な成長にもつながるところにある。女性が起業家として、変革を起こすリーダーとして活躍することで事業が拡大し収入が向上する。それにより子どもたちの健康と教育が改善し、仕事が創出され、貧困と飢餓が改善される。この積み重ねにより国の成長は強固なものになる。Kivaの活動や今回の基金拡大は、こうした成長のサイクルを促し、支えることを目的としている。
【参照ページ】Kiva Announces Leadership Pledge from Bank of America to Support “Women’s Entrepreneurship Fund”
【プログラムサイト】Women's Entrepreneurship Fund
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