味の素、カゴメ、日清フーズ、ハウス食品グループ本社の食品メーカー4社は12月1日、北海道と九州エリアの物流事業を統合することに合意、合弁会社を発足させる契約を締結した。北海道エリアでは2017年3月に、九州エリアでは同4月に合弁会社が誕生する。
物流事業を4社で統合することとなった背景には、食品物流を取り巻く環境がある。食品物流は、トラックドライバー不足や物流コストの上昇、二酸化炭素削減をはじめとする環境保全への対応など様々な課題に直面している。荷主が協働し、積載率を向上させることで、トラックや鉄道での総輸送距離を削減していく。今回発表を行った食品メーカー4社と日清オイリオグループと、Mizkanは、すでに2015年2月から「食品企業物流プラットフォーム(F-LINE®)」を開始。このF-LINEプロジェクトでは6社で共同物流戦略を策定、2016年3月には関東・関西間で鉄道往復輸送を用いた中距離幹線輸送の再構築、2016年4月には北海道エリアでの共同配送を実現してきた。今回は、6社のうち4社で合弁会社を設立し、さらに物流事業を一体化させていく。
北海道エリアでの合弁会社は、現在味の素の関連企業である味の素物流100%子会社の北海道エース物流を受け皿会社とする。食品会社4社は、味の素物流から北海道エース物流の株式を均等に譲渡され、4社が25%ずつを保有する体制へと移行。また北海道エース物流は社名を「F-LINE」に変更する。現在、F-LINEプロジェクトで協働推進されている北海道エリアでの共同配送はF-LINE社が担っていく。続いて、九州エリアでは、現在味の素物流100%子会社である九州エース物流の全株式をF-LINEが取得し、「九州F-LINE」に社名を変更する。北海道エリアに続き、九州エリアでの共同物流体制を2018年中に実現する考え。
また、今後4社は、2019年中に物流子会社を統合させ、全国的に物流事業を一体化させていく検討も開始する。
【参照ページ】国内食品メーカー4社、物流事業の合弁会社発足に合意
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