スイスの高級チョコレートメーカー、バリーカレボーは11月28日、同社の持続可能性戦略「Forever Chocolate」を策定したことを発表。2025年までに原料100%で持続可能な調達を行うと宣言した。バリーカレボーはスイス証券取引所の上場企業で、日本では2007年から森永製菓と戦略的提携を結んでいる。
「Forever Chocolate」では、4つの目標を定めた。
- サプライチェーンから児童労働を根絶
- 50万人以上のカカオ農家を貧困から救出
- 二酸化炭素の純排出量を減らし、森林を拡大
- 全ての製品において100%持続可能な材料を使用
同社は以前から、「持続可能なカカオ」を企業戦略の4つの柱のうちの一つに掲げ、農協との協力や農家からの直接買い付けるオペレーションを実施してきた。また、チョコレート業界のサステナビリティ推進機関である世界カカオ基金や国際カカオイニシアチブ(ICI)にも参画している。しかし、それでも原材料調達のうち持続可能な手法を実現できているのは全体のわずか23%。これを今後加速させ、2025年までに100%にまで持っていく。
同社の発表は、チョコレート産業の構造的な問題も指摘している。古い非効率な農法、痩せた土壌、高齢化したカカオの木による栽培等。結果、カカオ農家の生産性は低く、多くの農家が貧困状態にある。さらに教育投資もできないため、この状況が何世代にも渡ってしまう。バリーカレボーは、このままではチョコレート産業の未来は暗いと考え、持続可能なサプライチェーンに乗り出した。
【参照ページ】"Forever Chocolate": Barry Callebaut targets 100% sustainable chocolate by 2025
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