香港の環境NGO、World Green Organization(WGO)は11月20日、ベビー用品の安全性を確保していくための取り組みとして、独自の3段階基準をクリアした商品のみがリスト入りできる「ホワイトリスト」の創設を発表した。まずはベビローションを対象にホワイトリストを作成。今後は3年かけてそれ以外のベビー用品に拡大していく。中国では現在、ベビー用品の需要が拡大しているが、ベビー用品の衛生面や健康面での安全性への懸念が非常に大きい。
今回WGOが開発した3段階基準。最初のステップは、7つのチェーンストアで販売されている商品をサンプル調査し、重金属やメタノール等特定の化学物質を検出するための化学分析を行う。次に欧州、米国、中国、日本の政府基準・規制に基づいた含有成分の確認を行う。最後に、エストロゲン等価量濃度(EEQ)の測定するための生物学的方法を行う。EEQ濃度は、人体の内分泌腺に悪影響を与える恐れがあり、その影響は三世代にわたると言われている。WGOが創設するホワイトリストには、この三段階全てをクリアしたベビー用品のみが入ることができる。
WGOが3歳以下の幼児を持つ香港の保護者200人にアンケートを行ったところ、8割以上がベビー用品の安全性について懸念を持つと回答した。しかし、成分表示を読むのは回答者のたった22%。また有害な物質を特定できないとした回答は61%で、エストロゲン性物質の摂取による影響が分からないとの回答は59%だった。多くの保護者は商品の安全性に懸念を示しつつも、そのリスクを十分に把握できず、どの物質を避ければいいのかがわかっていない。また、同200人に対し、ホワイトリストの有効性について尋ねたところ、ほぼ全員がベビー用品を購入する際、ホワイトリストを参考にすると回答したほか、76%はホワイトリストに載っていない商品を買わないと回答した。
【参照ページ】World Green Organisation (WGO) is launching Hong Kong's first 'White List' of baby products that has higher safety standards
【機関サイト】 World Green Organization
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