東京海上ホールディングスは9月30日、国内・海外を含む事業活動において2013年度から2015年度まで3年連続で「カーボン・ニュートラル」を達成したと発表した。カーボン・ニュートラルとは、事業活動を通じて排出する二酸化炭素量を、再生可能エネルギー発電から得られるグリーン電力証書の購入、カーボン・オフセット事業への参加、植林などを通じて削減した二酸化炭素量を等しくすることを言う。
同社が測定した2015年度の二酸化炭素排出量は122,280トン。内訳は、自社事業からの直接の排出量(スコープ1)が14,954トン。電力などエネルギー購入による排出量(スコープ2)が77,854トン。出張での交通機関利用などそれ以外の排出量(スコープ3)が29,472トン。スコープ1とスコープ2については、国のガイドラインに基づき計算式が明確となっているが、サプライチェーン上での二酸化炭素排出など間接的な排出量であるスコープ3については国際的にも明確なルールはない。そのため、未だ算出していない日本企業は多いが、同社は航空機出張などを中心に一定の算出を行った。
一方で、同社が「カーボン・ニュートラル」を実現するために寄与したものは、マングローブ植林で130,000トン、米国でのグリーン電力証書の購入で3,447トン。これで合計133,447トンとなり、同社の排出量を大きく上回った。マングローブ植林は、同社の前身である東京海上日動が1999年から実施しているもので、2016年3月末までに東南アジア、南アジア、フィジーの9ヶ国で計9,474ヘクタールの植林活動を展開している。マングローブ植林からの二酸化炭素吸収・固定量の算出は、財団法人電力中央研究所が行った。グリーン電力証書では、同社グループの米国フィラデルフィア社が、同社の事業活動に伴う年間電気使用量の100%に相当するグリーン電力証書を現地の風力発電事業から購入している。
【参照ページ】東京海上グループにおける2015年度「カーボン・ニュートラル」の達成
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