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【アメリカ】機関投資家は経営者よりサステナビリティを意識。BCGとMITスローン合同調査

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 戦略コンサルティング世界大手のボストンコンサルティンググループ(BCG)は5月12日、マサチューセッツ工科大学スローン・マネジメント・スクールが発行する『MITスローン・マネジメント・レビュー』誌と共同で、7回目となるサステナビリティ分析報告書を発表した。今回の調査では、100カ国以上の3,000人以上の経営層を対象に実施、そのうち約500名は機関投資家の経営者だった。分析結果からは、経営層と投資家の間には、投資判断に認識の違いがあることが明らかとなった。

 回答を寄せた投資家の75%は、投資判断基準として企業のサステナビリティへの取り組みや成果を重視し、また約50%はサステナビリティに消極的な企業へは投資をしないと回答していた。一方で、事業会社の経営層のうち、サステナビリティが投資家の投資判断に影響を及ぼすと回答したのは60%のみであった。投資判断基準として、サステナビリティがますます重要性が増すなかで、投資を受ける側の経営層がサステナビリティを軽視してしまうことは企業にとって長期的な不利益になりうる。本調査では、ESG投資に関する経営層と投資家の認識違いを指摘し、企業の長期的成長に必要な企業行動を提案している。

分析結果

  • 75%の投資家がサステナビリティを重要な投資判断基準と回答する一方、サステナビリティが投資家の投資判断に影響を及ぼすと回答した経営層は60%のみ
  • 75%の投資家が、企業業績と業務効率性がサステナビリティと結びつきがあると回答し、また60%以上の投資家はサステナビリティが企業リスクを低減させると回答
  • 約60%の投資家がサステナビリティに消極的な企業への投資引き上げを検討しており、約50%はそのような企業へは投資をしないと回答
  • 取締役と経営層の80%以上が自社のサステナビリティへの取り組みについて十分に認知している一方、シニアマネージャーでは51%、ミドルマネージャーと一般社員は31%しか自社のサステナビリティへの取り組みについて認知していない
  • 回答者の90%近くが、企業競争においてサステナビリティ戦略が不可欠であると回答する一方、わずか60%の企業しかサステナビリティ戦略を立てておらず、さらにはサステナビリティのあるビジネスを成り立たせているのは25%の企業のみ

提案内容

  • 企業と投資家を含めたステークホルダー間で、サステナビリティに関する課題認識とプログラムを構築する
  • 企業パフォーマンスに影響を与えうる重要なサステナビリティに課題について認識するとともに、それを分析し、企業内でサステナビリティについての統一的な見解がとれるよう調整する
  • 企業の業界ポジションや評価リストではなく、明確かつ評価可能なサステナビリティ成果に投資、着目する
  • サステナビリティ戦略を構築し、企業の全社戦略の中に組み込む
  • 投資家と様々なステークホルダーが企業のサステナビリティ戦略とその進捗について議論できることを確保する

【参照リリース】Investors Care More About Sustainability Than Many Executives Believe
【報告書】Investing for a Sustainable Future

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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