サステナビリティ分野の英国コンサルティング企業、Sustainlyは「第6回ソーシャルメディア・サステナビリティ・インデックス」を発表、2015年の活動を対象とし自社のサステナビリティ活動をどれだけ効果的に体外的なコミュニケーションを実施できているかを独自メソッドで測定し、トップ100社を公表した。同社はインデックスについて、「サステナビリティに真摯に取り組んでいる企業は『見せかけ』でやっているのではない。それらの企業はサステナビリティが基本的なビジネス・バリューや機会につながっていることを理解しているのだ」と高く評価した。
同インデックスの作成方法としては4つのステップで構成されている。1)ダウジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)やFTSE4Goodインデックス等のサステナビリティ関連インデックスから475社を選択。2)対象となった企業の2,500以上のコーポレートサイトとソーシャルメディアを検討し、さらにインデックスのランク外でもコミュニケーションへの取り組みが特に優れている企業は対象とした。3)ソーシャルメディアの多様な手法を駆使してサステナビリティ活動へのコミットメントを効果的に伝えている企業を選定。4)候補に挙がった283社それぞれの関連情報を精査し、100社をランク付けした。
効果的なコミュニケーションの尺度としては、ソーシャルメディアの更新頻度(20点)、ソーシャルメディアコミュニケーションの双方向性(20点)、予定ではなく実際のアクションに基づく内容か否か(20点)、コンテンツの創造性(20点)、コンテンツの有用性(15点)、サステナビリティ報告書にソーシャルメディア上でアクセス可能か否か(5点)の計6項目100点満点でスコアリングされた。
| 企業名 | 昨年度順位 | スコア(100点満点) |
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1 | ゼネラル・エレクトリック(GE) | 8 | 93 |
2 | ユニリーバ | 1 | 93 |
3 | パタゴニア | 35 | 90 |
4 | セインズベリー | 7 | 89 |
5 | ゼネラル・ミルズ | 25 | 88 |
6 | エトナ(Aetna Financial Services) | 80 | 88 |
7 | フィリップス | 4 | 87 |
8 | H&M | 66 | 87 |
9 | マイクロソフト | 12 | 87 |
10 | CVSヘルス | なし(新規) | 87 |
具体的には、どのような企業のどのような活動が高い評価を得たのだろうか。Sustainly社が挙げているのは、エトナが実施した睡眠やマインドフルネスに関するキャンペーンだ。同社は、「睡眠は最良の瞑想だ」というダライラマの言葉と共に、どのようにして睡眠の質を高めるか等をHP上で豊富なイラストと共に紹介した。またユニリーバが実施した女性の自尊心向上キャンペーンや、今回16位のP&GによるLikeAGirlも得点につながったという。今回初めてトップ10入りした米ドラッグストアチェーン大手のCVSヘルスは、店舗でのタバコ販売を中止し、米国各州でのタバコ販売数が減少したというデータを公表したことが評価されたと見られる。
一方評価が下がった企業としては、昨年食中毒事件を発生させたメキシコ料理店チェーンの米チポトレ・メキシカン・グリル、排ガス不正事件を起こした自動車メーカーのフォルクスワーゲン(VW)、自社製品と健康との関係の研究者・研究助成金をめぐる疑惑が注目を集めたコカコーラ、石油産業が与える地球温暖化リスクに関する情報を偽装開示したとの疑いでニューヨーク州司法当局が捜査中の石油大手エクソンモービル(XOM)が挙げられている。特にコカコーラ社は前回の3位から今回40位へと急落となった。
【参照URL】GE and Unilever top the 6th Annual Social Media Sustainability Index
【企業サイト】Sastainly
【参照サイト】The 6th Annual Social Media Sustainability Index
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