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【中国】中国紡織工業連合会、環境保護に向けた新たな展望を発表

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 中国のアパレル産業が加盟する全国組織である中国紡織工業連合会は12月10日、北京で「2015年中国紡織服装業界CSR年次例会」を開催した。2015年は、同連合会が2006年の同年次例会開催から数え10周年にあたり、2005年から2015年までのアパレル業界の活動の総括を行った。

 中国がアパレル産業における世界の工場となって以来、今やアパレル分野のサプライチェーンには中国企業が含まれているといっても過言ではなくなっている。中国の主力産業となったアパレル業界は、中国の中でも早くからCSRの分野に力を入れてきた歴史があり、今でも経済界全体を牽引してもいる。とりわけ中国のアパレル業界は大企業だけではなく非常に数多くの中小企業や地場産業集合体が支えており、経営の質を業界全体で改善していこうという姿勢が特徴的。今回過去10年間を総括するにあたり、同連合会が達成してきた内容が「10項目のナンバーワン」として讃えられた。
  

  1. CSRの常設推進機関として中国で初めて設立(2005年)
  2. CSR行動原則とマネジメント体系(CSC9000T)を中国で初めて整備(2005年)
  3. 非企業組織及び業界CSRレポートを中国で初めて発表(2006年)
  4. 国際的なCSR基準との間で相互承認協定を中国で初めて締結(2007年)
  5. 企業CSRレポートガイドラインと認証システム(CSR-GATEs)を中国で初めて整備(2008年)
  6. 国連グローバルコンパクトに業界団体として中国で初めて署名(2008年)
  7. 業界全体のCSRレポート発表プラットフォームを中国で初めて創設(2009年)
  8. マルチステークホルダー協力プラットフォーム(MAC: Multi-stakeholder Advisory Committee)を中国で初めて創設(2012年)
  9. オンライン上のサステナビリティ報告書編集・発表プラットフォームを中国で初めて創設(2014年)
  10. サプライチェーン全体の環境フットプリント情報交換メカニズムを中国で初めて整備(2015年)

同連合会が管理する業界ガイドライン(CSC9000T)は中国で浸透してきており、年次例会での報告によると、すでに100社以上の大企業を含む1万社以上の企業が同ガイドラインに基づいたCSR報告書を発表しており、さらに年商が5,000億人民元を超える12の地場産業グループもCSR報告書を発表しているという。

 年次例会の中で、同連合会の孫瑞哲・副会長は、次なる展開として、インターネットを用いたマルチステークホルダーのコミュニケーションプラットフォームの構築、「オンライン環境保護実績報告システム」「環境フットプリントシステム」「サステナビリティテクノロジーイノベーションに関するガイドカタログ」の整備等グリーン製造コンセプトの推進と環境競争力の強化、AIを用いたイノベーション・サプライチェーンの統合・サステナビリティバリューチェーンにおける目標・ビジョン・アクションの融合の3点を挙げた。

 同時に年次例会の中では、環境保護に寄与する製品や製法の発表もなされ、政府が掲げる環境保護の政策にも業界全体として寄与していく姿勢も見せた。特にサプライチェーンの適正評価にも言及されており、今後ますます業界全体での改善活動に拍車がかかっていきそうだ。

【参照URL】纺织服装行业社会责任建设创造“十项第一”
【参照URL】十年十个“全国第一”中国纺服行业社会责任建设有担当

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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