フランスのフランソワ・オランド大統領は12月1日、パリ・ル・ブルジェで開催されているCOP21でのサミットClimate Challenge, African Solutionsの中で潘基文国連事務総長とともに議長を務め、2016年から2020年にかけてアフリカの再生可能エネルギーに20億ユーロの投資を行うことを発表した。
アフリカ12か国の首脳、アフリカ連合委員長、各国政府代表、世界銀行、アフリカ開発銀行といった国際機関の代表らが参加した今回のサミットで、フランスはCOP21によってアフリカの具体的計画を実施し、開発モデルの適応を促進し、低炭素化に向けた行動および大陸全体に見られる異常気象への対応への意欲を表明した。また、アフリカには気候変動への責任がないと表明し、すでに出ている深刻な結果に直面して苦しんでいると述べた。そして、2020年を待たずに機動的に、できるだけ早く、アフリカに対する資金援助を通じてアフリカの希望を共有したいと語った。
今回オランド大統領が約束した20億ユーロは、過去5年の同国の二国間援助を50%引き上げることとなる。また、フランスによる資金援助計画は、アフリカ連合の「再生可能エネルギーを通じたアフリカのイニシアティブ」のフレームに当てられ、アフリカ政府、民間団体もしくは地方自治体による計画や業務に落とし込まれる予定だ。このプログラムにより各国の潜在ニーズに合わせて太陽光発電、風力発電、水力発電や地熱の利用を促進することができる。
また、砂漠化や気候変動への適応に取り組むにあたり、フランスはアフリカ諸国との二国間支援を3倍に強化することを発表した。これは今日、ますます激しさを増している異常気象のために持続可能な開発に向けた資金が必要となるアフリカ各国の要求に応えたものだ。フランスの開発援助はチャド湖やニジェール川保全を行っているアフリカのイニシアティブ、緑の大防壁の計画に優先的に適応される予定だ。
COP21開催国フランスが、温室効果ガス排出が少ないにも関わらず気候変動による影響を大きく受けるアフリカに対し、エネルギー分野をはじめ自然環境保護に至るまで大きな援助宣言を行ったことはインパクトのあるニュースとなった。この資金が実際に現場に適応する形で投資され、アフリカがクリーンなエネルギー源を持つ豊かな大地に変貌を遂げる将来が実現することを期待する。
【参照リリース】Sommet Défi climatique et solutions africaines
【関連サイト】France to Invest 2 Billion Euros in Africa Renewables
President Hollande Announces Commitment at COP21
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