米フェイスブックは11月11日、各国政府の同社に対する情報開示請求およびコンテンツ閲覧制限状況に関するレポート、"Government Requests Report"を公表した。同報告書は、各国政府の情報収集・統制に関する透明性を向上させることで政府らによる個人の監視・監督方法を改善することを目的としている。
公開されたレポートでは、2015年上半期における各国政府からの情報開示請求数および制限されたコンテンツ数が掲載されている。フェイスブックによると、コンテンツ規制や情報開示請求件数は世界中で増加傾向にあり、各国の法規制に抵触するとして制限されたコンテンツの数は2014年の下半期と比較して9,707件から20,562件まで112%増加したほか、情報開示請求件数も35,051件から41,21件まで18%増加したとのことだ。
コンテンツ制限数が最も多かったのはインド(15,155件)で、2番目に多かったトルコ(4,496件)と合わせるとこの2カ国だけで全体の95%以上を占めている。また、ユーザー情報の開示請求数が最も多かったのは米国で(17,577件)、インド(5,115件)、英国(3,384)、フランス(2,520)、ドイツ(2,344)と続く。日本政府によるユーザー情報開示請求数は9件だった。
レポートの公表にあたり、フェイスブックはいかなる政府に対してもいわゆる「裏口」や直接的な手段を通じてユーザー情報を提供することはないとしている。例え相手が米国政府であったとしても、受け取った要求は一つ一つその法的な妥当性を吟味し、開示すべき妥当性がなければ厳しく要求を跳ね返しているという。
フェイスブックは2013年から同レポートの公開をはじめており、個人情報保護を重視して各国政府に対しても厳格に対応してきた。今後も業界内のパートナーや市民社会と協働して各国政府に監視体制の変革を促し、ユーザーの権利や自由の尊重に努めていく姿勢だ。
【レポートダウンロード】Government Requests Report
【参照リリース】Global Government Requests Report
(※写真提供:Rawpixel.com / Shutterstock.com)
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