アマゾン・ウェブ・サービス(以下AWS)は11月19日、米国オハイオ州において新たに風力発電所を建設すると発表した。Amazon Wind Farm US Centralと名付けられた同発電所は、同社にとって今年4つ目となる再生可能エネルギープロジェクトだ。米国の約29,000世帯の年間消費電に相当する年間32万MWhの発電を見込んでおり、2017年5月から稼働予定だ。
AWSは昨年の11月、将来的に同社の設備運営に必要なエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄うという長期目標を公表していた。そして今年の4月には世界全体の消費電力における再生可能エネルギー比率が約25%に達したと発表している。2016年末までに少なくとも40%まで割合を増加させる予定だ。
目標の達成に向けて、AWSは新たな再生可能エネルギープロジェクトへの投資を加速させている。今年の1月に公表した年間50万MWhの発電を見込むインディアナ州の風力発電プロジェクトを皮切りに、今年の6月にはバージニア州における17万MWhの太陽光発電プロジェクト、続く7月にはノース・カロライナ州における67万MWhの風力発電プロジェクトを公表している。
また、アマゾンは他にも今年の4月にテスラ社の開発したエネルギーストレージを試験導入することや、連邦政府および州政府に再生可能エネルギーの推進を働きかけるためにAmerican Council on Renewable Energy、U.S. Partnership for Renewable Energy Financeへの加盟することなどを発表している。
今回新たに発表されたAmazon Wind Farm US Centralの発電量も合わせると、アマゾンの再生可能エネルギープロジェクトは合計160万MWh以上の電力を生み出す計算となる。これは米国の15万世帯分の電力に相当する量だ。
世界中で再生可能エネルギーへの投資を進めるアップルと同様、アマゾンの投資スピードも他社を圧倒する勢いだ。世界の生活インフラを目指す同社にとって、再生可能エネルギーへの投資を通じて世界全体のサステナビリティを高めることは事業戦略の根幹でもある。100%再生可能エネルギーによる事業運営というアマゾンの目標は既に現実味を帯びつつある。
【参照リリース】Amazon Web Services Announces Amazon Wind Farm US Central
【企業サイト】Amazon Web Service
(※写真提供:Gil C / Shutterstock.com)
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