米IT大手のグーグルは10月20日、新たにケニア北部のトゥルカナ湖風力発電プロジェクトへ投資すると発表した。完成すれば、同発電所はアフリカ最大の風力発電所としてケニアの電力網に310メガワットのクリーンエネルギーを供給することになる。これは200万世帯以上の消費電力に相当し、ケニアの電力網の15%を占める電力量だ。世界で最も経済が急成長しているケニアにおいて、エネルギー供給の安定性向上および化石燃料への依存度低下につながることが期待されている。
グーグルは2013年にも南アフリカの太陽光発電プロジェクトに1200万米ドルを投資しており、アフリカの再生可能エネルギープロジェクトに投資するのは今回が2度目となる。また、同社のクリーンエネルギー投資としては今回が22度目となり、グーグルはこれまでクリーンエネルギーに合計20億米ドル以上を投じた計算となる。
今回、グーグルはOPIC(Overseas Private Investment Corporation、海外民間投資会社)、米政府系の開発金融機関、発電所に風力タービンを供給するVestasなど多様な投資家らとともに同プロジェクトに投資する。グーグルはVestasの株式を12.5%取得し、同プロジェクトに投資する米国で最初の民間企業となる。
アフリカ最大の太陽光発電および風力発電プロジェクトへの投資企業として、グーグルはこれらの投資がクリーンエネルギーの未来に向けた進歩を加速する可能性に対してかつてないほどに楽観的な見方をしているとしている。
グーグルは2007年以降カーボン・ニュートラルを実現しており、今や世界最大の再生可能エネルギー購入企業でもある。そして今年の7月にはホワイトハウスの気候対応行動誓約に署名し、今後10年間で更に再生可能エネルギー購入量を3倍に増加するというコミットメントを掲げていた。
同社にとってアフリカへの再生可能エネルギー投資は気候変動対策の一環でもあり、将来に向けた事業投資の一環でもある。現状グーグルはアフリカに専用のデータセンターを設置していないものの、将来的にはその可能性も十分にある。巨大な成長ポテンシャルを秘めたアフリカ市場においてクリーンエネルギーインフラを整備し、将来的な事業基盤を構築することは事業のサステナビリティを高める上でも欠かせない。
【参照リリース】Investing in Africa’s largest wind project
【参照リリース】Investing in a South African solar project
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