8月12日に天津港で発生した大爆発事故、2015年天津浜海新区倉庫爆発事故。爆発により、多くの建物や家屋が倒壊・損壊した。その対応として8月下旬、天津の地場不動産企業である天津不動産グループ、天津泰達投資ホールディングス、天津住宅建設発展、天津海泰ホールディングス、天津天保ホールディングスの5社は、「天津不動産企業社会責任連盟」を自主的に創設。法律に従い、住民が売却を希望する家屋を購入し、リフォームして再販売する計画を発表した。この処置により、損壊した家屋の所有者にとっては安心感を与える材料となった。
今回不動産企業が、損壊家屋を購入することなった背景には、地元に対する愛着がある。天津不動産グループの邸達会長は、「長くこの町に住みつき、この土地に愛着が満ちているから」と語った。天津港の再建に関しては、各社は社会的責任を感じているが、その具体的な対応は異なる。天津不動産は、大手国有企業として損壊家屋を購入するが、民間企業の万科グループは爆発で破壊された「双子座コミュニティ」のために帰宅計画を発動し、住民と社会に対して、修繕フロー、作業内容と帰宅スケジュールを公表することを通じて社会的責任を履行している。
天津不動産グループによると、「天津不動産企業社会責任連盟」は営利目的ではなく社会的責任として形成され、住民に損失がでないよう購入措置を進めるという。邸達会長によると、家屋の損害程度と価格は地方政府が決めるが、メディアや弁護士を枠組みに参加させるかどうかなどの詳細については8月下旬の時点ではまだ未定だ。
目下、家屋損壊責任認証に関しては当局の調査結果を待っている状況だ。今回の事故は法的には権利侵害事故であり、国内や海外の類似事故のケースでは、事後処理では事故の加害者が賠償することとなっている。例えば、2013年11月22日に青島市ガソリンパイプライン漏れによる爆発事件では、加害者の中国石油化工が2014年1月12日、7.5億元(約150億円)の経済損失を賠償すると発表している。今のところ、今回の事故は、危険物を保管していた倉庫の管理者である瑞海国際物流公司にあると考えられているが、その他の会社にも責任があるかどうかについては、依然調査が進行中だ。
【参照リリース】天津房地产企业以联盟形式回购受损房屋
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