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【中国】中国では大気汚染により毎日4,000人が死亡。バークレー・アース調査

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 米国の気候変動に関する非営利研究機関、バークレー・アースが8月14日に発表した研究結果によると、中国では全人口の38%が米国の基準で「健康によくない」とされる大気にさらされており、大気汚染によって一日に平均4000人(年間約160万人)が死亡しており、中国における死亡者数の17%に相当しているという。

 バークレー・アースが公表した報告書によると、大気汚染の中でも最も有害な汚染物質は2.5ミクロン以下の微粒子物質「PM2.5」で、PM2.5は心臓発作や脳卒中、肺がん、喘息などを引き起しているという。今回の報告書の共著者Robert Rohde氏は「北京はPM2.5の発生源としては平均程度にすぎない。実際には遠方の工業地帯、特に南西方向に200マイル離れた石家荘から汚染物質の大半が流れてきている」と指摘する。発生源は地方に限られていないため、2022年のオリンピックに向けて汚染を削減することは困難だと考えられている。

 バークレー・アースは4ヶ月間に渡り1500の地上局の測定を毎時間分析した。その結果、PM2.5の発生源は硫黄の発生源と一致しており、この事実は汚染物質の大半が石炭によるものだということを示唆しているという。

 バークレー・アースの代表を務めるElizabeth Muller氏は「中国の大気汚染が多くの人々の死をもたらしている一方で、未だ欧米の主要な環境保護団体に注目されていないのは大いに問題だ」と述べている。

 同氏は解決策としてスクラバー使用の拡大、エネルギー効率の改善、石炭から天然ガスや原子力・再生可能エネルギーへの転換などを挙げており、「大気汚染を軽減する解決策の多くは同時に中国の地球温暖化への影響力をも縮小させる」と対策の重要性を指摘する。

 現在世界では大気汚染により年間300万人以上が死亡しており、これはエイズやマラリア、結核などの死亡数より多くなっている。中国の大気汚染問題はもはや中国だけの問題だけではなくなっており、今後の早急かつ具体的な解決策の進展が望まれている。

【レポートダウンロード】Air Pollution in China: Mapping of Concentrations and Sources
【参照リリース】Berkeley Earth Publishes Study on Air Pollution in China
【団体サイト】Berkeley Earth
【参考サイト】Air Pollution Overview

(※写真提供:TonyV3112 / Shutterstock.com

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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