SRIとはSocially Responsible Investmentの略で、社会的責任投資と呼ばれる投資行動のことです。従来の投資は、主に企業の成長性や財務上の健全性など経済的価値の計算に基づいて行われていましたが、SRIでは企業が負うべき社会的責任(CSR)も投資基準に含めます。最近では、SRIより、ESG投資と呼ばれることのほうが一般的となっています。
1920年代のアメリカで始まったと言われ、欧米ではキリスト教の倫理観により武器やギャンブル、たばこ、アルコールに関連する企業を投資対象から外すネガティブ・スクリーニングと呼ばれる手法に特徴付けられています。日本では環境関連事業を展開する企業に投資するエコファンドや、雇用における女性活用、法令順守といったより幅広いCSRを基に投資対象を選定するSRIファンドがあります。
GSIA(The Global Sustainable Investment Alliance)が公表しているGlobal Sustainable Investment Review 2014によると、世界のSRI市場規模は2012年の13.3兆米ドルから2014年の21.4兆米ドルに飛躍的に拡大しており、この2年で最も拡大幅が大きかった米国、カナダ、欧州の3地域合計で全体の99%を占めています。アジアではSRIの運用資産規模の大きい順にマレーシア、香港、韓国、日本は最下位でこの2年間で資産残高を減らす結果となりましたが、SRIの定義や算出方法には地域によるばらつきがあるため、単純な比較は難しいと言われています。
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