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【オランダ】アムステルダム、サステナブルな都市に向けて取り組みを加速

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 オランダの首都アムステルダムが、サステナブルな都市の実現に向けて革新的な取り組みを急スピードで進めている。アムステルダム市議会は今年の3月に、同市のサステナビリティ推進計画「サステナビリティアジェンダ」を可決した。2020年までに自家発電をする家庭を92,000戸まで増加させるほか、家屋をつなぐ直接暖房の導入によるエネルギー消費の削減、環境に配慮したグリーンビルディングの推進などが盛り込まれている。また、交通システムについては電気輸送の促進、低排気ガス規制エリアの対象車種の拡大などにより都市の空気質を改善する計画だ。

 アムステルダム市が目指しているのは、循環型の経済を構築し、イノベーティブな企業がビジネスを立ち上げるのに魅力的な場所となることだ。サステナビリティ担当市会議員のAbdeluheb Choho氏は「アムステルダムは常に成長し続けている。我々はこの都市が強く、健康に、さらに住みやすくなることを確実にする必要がある。我々は、既にサステナビリティが経済、社会の両面に利益をもたらしていることを体現しているアムステルダム市民、組織や企業らがリーダーとなってくれることに期待を寄せている」と語る。

 アムステルダム市が推進するサステナブルな都市に向けた取り組みは下記の通りだ。

持続可能エネルギー

 現在アムステルダム市では太陽光発電パネルで作り出された電力が5,000戸に供給されているが、2020年までに更に80,000戸に電力を提供するため、太陽光発電パネル導入の簡易化が模索されている。また、風力発電においてもアムステルダム港に設けられた風力発電施設を含めて追加で12,000戸に電気を供給する予定だ。さらに同市は地域暖房を推進しており、現状地域暖房で連結されている家屋は62,000戸にのぼるが、2020年までに102,000戸、2040年までに230,000戸に増加する予定だ。

エネルギー削減

 古い家屋は電力の消費効率が悪いため、市はこのような家屋のエネルギー消費量削減に取り組む企業に投資するプロジェクトを遂行予定だ。なお、新住居の建築に関しては現在の法規制以上に環境に配慮した建物を建てるよう、建設会社らに努力を促している。

 また、アムステルダムは電気輸送においても先進的な取り組みを進めている。同市は電力のチャージ箇所を1,000から4,000箇所に増やし、郊外には2つの新しいカーゴハブを建設予定だという。

排気ガスゼロ交通

 CO2およびNO2排出量削減に向けて、同市は2017年1月から現在大型トラックの侵入禁止が適用されている低排気ガスゾーンを2000年以前に製造された配達トラックにも適用を拡大する予定だ。さらに2018年1月からはタクシーと旅客バスにも同ゾーンが適用される。アムステルダム市バスは2026年までに排出ガスゼロになる予定で、同市はさらに有害ガスを排出するスクーターが低排出ガスゾーンに適用可能か検討中だ。

 市議会議員のChoho氏は「アムステルダムには誇るべきことがたくさんある。我々の都市には多くの考える人、実行する人、技術者、投資者、起業家、さらには町をグリーンにするため日々の努力を欠かさない市民がいる。これらの人々と協力してアムステルダムの循環経済に取り組むことを楽しみにしている」と語る。これまでサステナビリティの先陣を切ってきたオランダ、アムステルダム市、今後の動向が期待される。

【参照リリース】Amsterdam outlines new sustainability measures
【参考サイト】Gemeente Amsterdam

(※写真提供:S-F / Shutterstock.com

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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