米国ロレアルは5月1日、同社のグローバルにおけるサステナビリティ推進プログラム"Sharing Beauty With All"の実績を発表した。2013年に発足した同プログラムは、大手化粧品ロレアルグループのサステナビリティへのコミットメントであり、2020年までにすべての商品が社会あるいは環境に恩恵をもたらすことを目指し、全サプライヤーに対して社会・環境面における実績で評価することなどを宣言している。今回発表されたのは、同グループ最大の子会社である米国ロレアルにおける同プログラムの進捗状況。
今回の発表によると、米国ロレアルは2014年末までに2005年比でCO2排出量を57%削減したという。これは同社がこれまでに3500万米ドル以上を投じ、各施設に対して太陽光発電パネルをはじめとする再生可能エネルギーの導入を図ってきた成果だ。ニュージャージー州サウス・ブランスウィックにある物流センターでは、1万台以上の太陽光発電パネルを設置することで施設のエネルギー消費量をほぼ100%賄い、CO2排出量を年間約900トン削減している。
他にも、米国ロレアルは下記の通り環境に優しい技術の導入やエネルギー効率化を加速させる対策に取り組んでいる。
- 米国の全施設はISO-140001認定取得済みで、今後OptiCIPという新たな容器洗浄最適化プログラムを導入することで、水の使用量を40%削減すると同時に水を温めるエネルギーを節約する。
- ニュージャージー州ピスカタウェイにある施設では、照明器具として太陽光採光システムを導入することで年間約1万3千キロのCO2排出量を削減している。
- ニュージャージー州クラークにある研究センターでは、自然光を最大限に生かす照明システムおよび空調設備の使用を抑えるLow-E複層ガラスの窓を導入している。
ロレアルのCEO兼取締役会長を務めるJean-Paul Agon氏は「持続可能な成長への数値化した確固たるコミットメントを示した結果、このような実績を公表できることを大変嬉しく考えている。今回の結果からもわかるように、持続可能な成長をグループ戦略の軸に据えることで、目に見える相当の成果は得られる。社会における企業の役割は重要であり、ロレアルは引き続き全力で社会に貢献していくつもりだ」と語った。
大々的なコミットメントを公表してからわずか1年で大きな成果を上げた米国ロレアルのサステナビリティに関わる取り組み。2020年に向けた目標達成までにはまだまだ道のりは長いが、グループ全体の今後の成果に注目していきたい。
【参照リリース】L'Oréal USA Reduces CO2 Emissions by 57%
【企業サイト】L'Oréal USA
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