次々と革新的なサステナビリティ活動を展開しているユニリーバが、NGOらと協働による新たな動きを見せている。グローバルに事業を展開する消費財最大手のユニリーバは4月28日、貧困の撲滅に取り組むGlobal Citizenおよび、気候変動キャンペーンを展開するLive Earth: Road to Parisと協働し、持続可能な社会の実現に向けて消費者に呼びかけていくことを発表した。
これらの協働はユニリーバが展開するUnilever brightFutureキャンペーンの一環として行われるもので、具体的な内容としては、6月18日にLive Earth: Road to Parisが主導で展開予定の各種グローバルイベントにおける協働、"Take Climate Action Now"への署名の呼びかけ、Global Citizenの主要なパートナーとして持続可能な開発に向けた世界最大の社会的キャンペーン実現のサポートなどが挙げられている。
Live Earth: Road to Parisは、世界中の人々に気候変動への対応を呼びかけるキャンペーンだ。今年の12月には世界のリーダーが気候変動について議論し、厳しい削減目標への合意を目指すCOP21がパリにて開催されるため、2015年は気候変動問題にとって決定的な年となることが予想されている。
Live Earth: Road to Parisとユニリーバは、気候変動の危機回避に向けて不可欠となる国際的な合意がCOP21においてなされるよう、協働で展開するキャンペーンなどを通じて世界中の声を集めて届けることを目指している。6月18日に実施される一連のグローバルイベントには、Live Earthの共同設立者であるKevin Wall氏や元アメリカ大統領のAl Gore氏などが参加し、あらゆるメディアを通じて報道される予定だ。
一方、極度の貧困を2030年までに根絶することを目的として活動するGlobal Citizenでは、新しい持続可能な開発目標(SDGs)を現実的なものとしていくための取り組みを人々に呼びかける新たなキャンペーン"Unlock Your Power"を展開している。ユニリーバはGlobal Citizenのリーディングパートナーとして、世界最大級の社会的なキャンペーンの展開を支援していくことになる。
ユニリーバのCEOを務めるPaul Polman氏は、「2015年は貧困や格差などの課題解決に向けて国際的な合意をし、地球環境の保護に向けて全員が行動を起こすための絶好のチャンスとなる年だ。我々が展開するビジネスにおいても、消費者が行動を起こすためにもてる資源や技術、規模を通じて後押ししていきたい。変化を求める市民やビジネスの動きの高まりを、さらに注力してサポートしていくつもりだ」と語った。
サステナビリティの推進を企業の成長につなげているユニリーバが新たに取り組み始めたキャンペーン。COP21の開催という重大なイベントのある年に、要となる関連団体とパートナーシップを組むその絶妙な判断と、消費者を巻き込んだ動きには学ぶべき点が多い。まずはCOP21に向けたパートナーシップの成果がどのように表れるか、注目していきたい。
【参照リリース】Unilever partners with global sustainability movements
【企業サイト】Unilever
【団体サイト】Live Earth: Road to Paris
【団体サイト】Global Citizen
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