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【イギリス】ユニリーバ、サステナビリティの統合は事業の成長につながると公言

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 「サステナビリティの事業への統合は、事業成長、コスト効率向上、そして将来に向けたレジリエンス向上につながる。」そう明言したのは、サステナビリティ分野の先進企業として知られるユニリーバだ。

 消費財大手のユニリーバは5月5日、同社の過去4年間に渡る意欲的で広範な「ユニリーバ・サステナブル・リビング・プラン(以下、USLP)」は、事業成長、コスト効率、将来に向けたレジリエンス向上という観点において正のインパクトをもたらしていることを明らかにした。

 より多くの企業が「Brands with Purpose(社会のための目的を持ったブランド)」について語るようになってきているなかで、ユニリーバは同社のブランド理念となる「Sustainable Living Brands(持続可能な暮らしのためのブランド)」を、USLPが掲げる目標の少なくとも1つ以上に貢献するブランドと独自に定義し、指標を置くことで、サステナビリティと事業の統合を進めてきた。

 同社によれば、その結果として「持続可能な暮らし」を体現したDove、Lifebuoy、Ben&Jerry’s、Comfortといったユニリーバのブランドの多くが、過去3年間で平均を上回る5~10%以上の成長率を実現しているという。

 ユニリーバは、現状USLPの目標の多くは計画通りに進行しており、特に同社のサプライチェーンにも目覚ましい進歩があるとしている。現在同社が調達する農作物原材料の55%以上が持続可能な形で調達されており、2020年までに100%持続可能な調達を実現するという目標に半分以上到達している。

 さらに、同社は工場ネットワーク全体で非有害廃棄物の埋め立てをゼロにするという目標を達成したほか、2008年と比較して製造時にエネルギーから生まれるCO2排出量と水の量を1トンあたりそれぞれ37%、32%削減することに成功した。

 ユニリーバのCEOを務めるポール・ポールマン氏は「社会の不平等の拡大、人口増加、開発課題、気候変動といった不安定な世界において、ビジネスに求められているものは明確であり、そこには利益と機会がある。もし継続的な成長を望むのであれば、バリューチェーン全体に渡る変革が求められる。消費者もこのことを認識しており、責任あるビジネスと責任あるブランドに対する需要はますます高まっている。我々の経験から言えることは、Sustainable Living Brands(持続可能な暮らしのためのブランド)への需要に合った目的と製品を持つブランドは、より力強く、迅速に成長を遂げているということだ。これらのブランドは2014年の会社の成長の半分以上を占めており、残りのブランドよりも2倍以上の成長率を見せている」と語った。

 ユニリーバの優れている点は、サステナビリティの推進が実際にブランドの成長という大きな果実を伴っている点だ。自社のブランド価値を再定義し、見事に消費者の心を掴むことに成功しているユニリーバの事例からは学ぶべき点が多い。同社のユニリーバ・サステナブル・リビング・プランの詳細や進捗状況については下記から確認可能。

【リリース原文】Unilever sees sustainability supporting growth
【参考サイト】Unilever Sustainable Living Plan
【企業サイト】Unilever

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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