食品大手のネスレは4月7日、今年の3月に要約版を公表していた「2014 Nestlé in society report」の完全版を公表した。
完全版のレポートはGRIのG4ガイドラインおよびFood Processing Sector Supplement(食品加工業界補則)に従って作成されている。ネスレがG4に沿ったサステナビリティ報告を行うのは今回が初めてとなる。データは毎年更新され、ステークホルダーは人権、ダイバーシティとジェンダー、気候変動、生物多様性、ガバナンス、腐敗対策などのGRIの定める各分野におけるネスレの進捗状況を確認可能だ。
レポートの記載されている同社の2014年度の主な進捗は下記の通り。
- 2014年末までに子供向け製品の98%がNestlé Nutritional Foundationの基準をクリア
- 2014年はヘルシー・グローバル・キッズ・プログラムを73ヶ国、760万人以上の子供に展開
- Tier1サプライヤー10,000社のうち8,700社に監査を実施し、そのうち73%でネスレのサプライヤーコードの完全遵守を確認
また、ネスレはG4に沿った報告の一環としてマテリアリティ分析も実施しており、ステークホルダーの関心が最も高い経済、社会、環境課題およびそれらのネスレがもたらすリスクと機会についてまとめている。数あるサステナビリティ課題の中でも同社が特に重要な課題だと考えているのは、栄養(肥満や栄養不足)、水スチュワードシップ、食品の安全性、ビジネス倫理などだ。
(※Nestle:Measuring what matters: mapping the challenges we faceより引用)
2014年のマテリアリティ分析はネスレの既存のコミットメントの精査および改善すべき分野の特定に役立てられ、結果として、2015年に向けた新たな3つのコミットメントが生まれた。
ネスレは2014年のOxfamによる"Behind the Brands"でもトップスコアを獲得したほか、Access to Nutrition Indexでも食品・飲料メーカーでTOP3に選出、Dow Jones Sustainability IndexやFTSE4GOODなどのサステナビリティインデックスにも選出されているなど、CSV(共通価値創造)戦略に基づくサステナビリティ先進企業として知られている。同社のG4レポートを確認したい方は、ぜひ下記からどうぞ。
【レポートダウンロード】2014 Nestlé in society report
【企業サイト】Nestle
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