世界中のMBA学生らが企業の経済的利益と社会的利益の両立に関するプレゼンテーションを競う国際コンテスト、2015 Business & Society International MBA Case Competitionが3月20日から始まっている。
25の一流ビジネススクールに所属するMBA学生らが優勝の栄誉と総額3万米ドル超の賞金をかけて競い合う。アスペン研究所が主催するこのコンテストでは、参加学生らはイェール大学マネジメントスクールが執筆したケーススタディの分析に基づき、経営力に優れた企業が社会にもたらすインパクトについてプレゼンテーションを行う。
アスペン研究所でBusiness and Society Program担当を務めるClaire Preisser氏は「今日の学生は、明日のビジネスリーダーだ。今年で6回目を迎えるこのコンテストは、企業が追求する経済的利益と社会的利益の両立について、MBA学生が自らの見識を深める絶好の機会となっている。社会意識の高い次世代ビジネスリーダーの育成に最前線で取り組んでいる提携校を賞賛したい」と語った。
参加校はそれぞれ学内で予選を行い、本大会出場者を決める。本大会出場者の企画は、まず教授らに審査され、選外優良チームと決勝進出チームが5校ずつ選ばれる。決勝に進出する5校はニューヨークに派遣され、企業審査員やビジネスリーダーらの前でプレゼンテーションを行う。全ての決勝出場チームに賞金が用意されており、優勝チームには1万5千ドルが与えられる。
今回のコンテストでは、ニューヨーク・メロン銀行の協賛により、「ソーシャル・ファイナンス特別賞」も授与される。金融的利益と社会的影響の双方を考慮するソーシャル・ファイナンスの分野におけるイノベーションの奨励が狙いだ。受賞チームには、自分たちのプレゼン内容を応用し、社会的影響を生み出すために同銀行が準備する1万5千ドルをどのように運用するかを決定する権利が副賞として用意されている。
コンテストには米国、カナダ、フランス、スイス、ドイツ、ギリシャ、フィンランドから合計25校が参加する。また、今回のコンテストはニューヨーク・メロン銀行のほか、アクサ社、ベルテルスマン社、ガーソン・レーマン・グループ、ロッキード・マーチン社、マッキンゼー・アンド・カンパニー社の支援も受けている。
今、次世代のビジネスリーダー候補となるMBA学生の間では、事業を通じて経済的利益だけではなくどのように社会的なインパクトをもたらすかという点に高い関心が集まっている。彼らが社会の一線で活躍しはじめる数年後には、企業が事業を通じて社会に正の影響を与えるという考え方がより当たり前になっていそうだ。
【コンテスト詳細】Aspen Institute's 2015 Business & Society International MBA Case Competition
【団体サイト】Aspen Institute
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