世界銀行は3月10日、2つ目となる個人投資家向けのグリーングロースボンド、「倫理基準の高い欧州企業株式インデックス」連動債の条件決定を行ったと発表した。償還は2023年5月で、申込期間は2015年3月10日から4月23日。
同債権は社会や環境に配慮した企業活動を推進している倫理基準の高い欧州企業の株式のパフォーマンス(The Ethical European Equity Index)にリンクするもので、同インデックスが上昇すれば、投資家はより多くの金利を受け取ることが可能となる。集められた資金は、気候変動対策など環境問題に寄与する世界銀行のプロジェクトの支援に使われる。
The Ethical European Equity IndexはSRI調査会社のVigeo、およびベルギーのCSR格付機関、Forum Ethibelの評価に基づき選定された欧州30企業から構成されるインデックスだ。
世界銀行は同債権の発行にあたり、環境に考慮した投資をしたい個人投資家に向けて下記3つを提示している。
- エコ・シチズンシップ:この債権で調達された資金は先述の通り気候変動対策など環境問題に寄与する世界銀行のプロジェクトの支援に使用される。
- 安心感:世界銀行の高い信用力(Aaa/AAA)により、投資家は満期時点で米ドル建てで元本100%を受け取ることができる。
- 資本投下利益:投資家は満期時点で償還プレミアムを受け取れるケースもある。この債権は、独立機関がサステナビリティ基準によって選んだ倫理基準の高い欧州企業の株式に連動したものとなっている。
今回の発行の背景には、世界銀行がベルギーとルクセンブルグの個人投資家向けに2008年に初めて発行したグリーングロースボンドで成功を収めたことがある。その債券で、世界銀行はベルギー、ルクセンブルグ市場の非ユーロ建て株式インデックスリンク債の最大公募額となる総額9100万米ドルの調達に成功した。2つ目となる今回のグリーンボンドがどれだけ多くの個人投資家の関心を集めるのか注目だ。
【リリース原文】World Bank Launches ‘Green Growth Bond 05/2023’ For Retail Investors across Europe
【参考サイト】Green Growth Bonds
【機関サイト】World Bank
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