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【アメリカ】アップル、自社規範に違反する18サプライヤーとの契約を解除

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 米アップルは2月11日、「2015年サプライヤー責任進捗報告書」を発表し、その中で同社のサプライヤー規範に違反する18社との契約を解除したと公表した。今年で9年目となる同報告書は、労働・人権、従業員の安全・健康、環境への影響、倫理、といった面から同社のサプライヤーに実施した監査の結果をまとめたものだ。

 同報告書によると、アップルは2014年、サプライヤー19カ国にわたる633施設で監査を実施したほか、3万人の従業員に電話インタビュー実施したという。同社の監査では、第三者監査委員も参加して同社の行動規範に基づき100以上の基準でサプライヤーの事業慣行を評価する。アップルは毎年の監査が確実にサプライヤーのコンプライアンスを向上させている証拠として、2回目の監査を受けた生産施設の遵守度は、初めて監査を受けた施設と比べて25%高い点を挙げている。また、定期的な監査以外にも2014年に抜き打ち監査を40回実施したとのことだ。監査の結果分かったサプライヤーの遵守度は労働・人権、従業員の安全・健康、環境への影響、倫理、管理体制の各分野においてそれぞれ81%、70%、76%、93%、75%となっている。

 同報告書によれば、サプライヤーの重大な違反が発覚した場合、次の監査で違反が無くなったことが確認できるまで「仮認定」という扱いをされ、また、問題解決に必要な一定の対策に取り組んでいないとみられる場合は契約解除になる。

 アップルの営業担当上級副社長を務めるJeff Williams氏は報告書の中で「アップル各地の社員一同、サプライチェーン全体を通した環境保護、人権保護、平等を推進するために全力を尽くしていくつもりだ。大きな進捗は遂げたものの、改善できる余地があると認識している。サプライチェーンに携わる1人1人の尊厳が尊重されるまで我々は対応し続ける」と述べている。

 アップルは自社の持つ多大な影響力を発揮して、積極的にサプライチェーンのサステナビリティ向上に取り組んでいる。昨年BBCが報じたスキャンダルなどもあるものの、報告書に記載されている通り同社の取り組みは確実に進歩している。

【レポートダウンロード】Supplier Responsibility 2015 Progress Report
【企業サイト】Apple

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