英国のCSR専門メディア、エシカル・コーポレーションは2月25日、今年の5月6、7日の2日間にかけてシンガポールでResponsible Business Summit Asia 2015を開催すると発表した。
同社はこれまでヨーロッパで同様のイベントを開催していたが、企業らから多くの要望を受け、今回シンガポールに進出することを決定した。背景には、世界のCSRに対するアジアの影響力の増加がある。サプライチェーンから金融、コミュニティ開発における技術革新など様々な分野においてアジアのCSRは注目されており、インドや香港における新たなCSR法規制やイニシアチブなど、先進的な動きも増えてきている。
同サミットでは、アディダス・グループなどアジアで事業を展開しているフォーチュン500企業だけではなく、香港の鉄道会社MTR Corporation(香港鉄路)、シンガポールの情報通信大手シンガポール・テレコム(シングテル)、ペニンシュラホテルで有名な香港&上海ホテルズ、中国の通信機器大手ファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)など、CSRに積極的に取り組んでいるアジア企業も一堂に会する予定だ。小売から一般消費財、金融、インフラ、製造業、情報通信にいたるまで幅広い業種の企業が集まる。
エシカル・コーポレーション・アジアの代表で今回のプロジェクト責任者を務めるElina Yumasheva氏は「我々はアジア太平洋地域の企業のためにインタラクティブなCSRプラットフォームを創ることを目指しており、それは地域の文脈に沿ったサステナビリティのベストプラクティスを学ぶ良い機会となる。我々はアジアの社会、経済的なバックグラウンドを重要視しており、地域に関連したサプライチェーン、サステナビリティ、環境のニーズを満たしていく。まず第一歩として、今回は企業が正しいことをする上で役立つ実践的なフォーラムになる」と語った。
世界のCSRトレンドの主軸は徐々に欧米からアジアなど新興国へとシフトしつつあり、グローバル企業の多くがアジアのサステナビリティやCSRリスクに敏感になっているほか、アジア企業の中にも先進的なCSR活動を展開する事例が増えてきている。今回のイベントはそうした最先端のトレンドを知る絶好の機会となるはずだ。興味がある方はぜひ参加してみてはいかがだろうか。
【参考サイト】Responsible Business Summit Asia 2015
【企業サイト】Ethical Corporation
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