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【カナダ】サステナリティクス、ESGの観点から2015年に注目するべき10社を分析

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ESGリサーチ大手のサステナリティクスは2月12日、ESG・サステナビリティの視点から現在の金融市場および個別10社のリスクと機会についてまとめた最新の研究報告書、 “10 for 2015 – Generating Value in a Fragile Market”を公表した。同報告書はマクロ・ミクロ双方の視点からESGに関する洞察を提供し、投資家の資産配分や資産選定プロセスを支援するのが狙いだ。

マクロレベルの視点では、歴史的な低金利や流動性の高まりによる経済システムの膨張やあらゆる種類の資産に見られる過剰評価などについて論じるとともに、経済全体の観点から原油価格の下落が意味すること、石油・ガス業界における座礁資産の問題、経済の脱炭素化、気候変動政策などにも触れている。

また、ミクロレベルでは、ESGの視点から2015年の世界動向によって大きな財務上の影響を受ける可能性がある10社についての分析がまとめられている。8か国、10の業界から選ばれた10社の中には、長期的な価値創造に向けてESGをビジネスモデルの中に取り入れている企業もあれば、ESG課題とリスクに直面している企業も含まれる。

具体的には、インテル(米国)、グラクソ・スミスクライン(英国)、ラファージュ(フランス)、ホルシム(スイス)、テレノール(ノルウェー)、ペメックス(メキシコ)の6社については革新的な報酬システムやエネルギー効率化プログラム、人権ポリシー、労働安全衛生の向上など幅広い価値創造ドライバーによって高い評価を受けている一方で、デュポン(米国)、ロンミン(英国)、ナショナル・コマーシャル・バンク(サウジアラビア)、コカ・コーラ(米国)、ネットフリックス(米国)については、コーポレートガバナンス上の問題について指摘されている。

報告書の中では、昨年の中国における汚職防止への動きなどを考慮し、倫理的な過ちの抑制に向けてマーケティング・セールスの報酬慣行について大きな変化を加えたグラクソ・スミスクラインや、よりエシカルな電子機器に対する需要の高まりに対応して、2016年までに「コンフリクト・フリー」のサプライチェーンを構築するという計画を掲げたインテルなどについて触れられている。

今回の報告書の公表にあたり、サステナリティクス社にてマネージングディレクターを務めるHendrik Garz氏は「この報告書が示す通り、ESGのレンズを通して市場や企業を分析することで、従来の評価手法では必ずしも捉えきれないリスクと機会が明らかになると我々は固く信じている。我々の考察を活用することで、投資家は現状の証券選定モデルを見直したり、新しい投資戦略を練ったりすることができる」と語った。

今や経済動向把握や企業の長期業績予測をする上でESGは欠かせない視点となってきている。各国による規制強化や消費者、投資家からの透明性向上に対する期待など、ステークホルダーのニーズの変化に合わせる形で企業にも変化が求められている。

サステナリティクス社の報告書ではそのような状況を踏まえてマクロ・ミクロ双方の視点からESGに関するリスクや機会がまとめられており、投資家だけではなく企業担当者にとっても参考になる。興味がある方はぜひ下記からエグゼクティブ・サマリーをダウンロードして頂きたい。

【レポートダウンロード】10 for 2015 – Generating Value in a Fragile Market
【企業サイト】Sustainalytics

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