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【中南米】従業員を対象としたCSR概念の普及が進む

中南米のサステナビリティ

世界の中でもCSR概念の浸透が遅い中南米で、従業員を対象としたCSRの考え方が普及しつつある。これまで、資源の乱開発が取り沙汰され、地域社会や従業員への人権侵害が大きな注目を集めてきた中南米。企業の責任を考えるきっかけとして、専門家は従業員対策の重要性を呼びかけている。

本来、コーポレートサステナビリティは、組織内(役員、従業員、家族)と同様に外部(バイヤー、サプライヤー、受益者、政府当局)まで、企業に影響力を持つ幅広いステークホルダーを念頭に施策が設定されるものだ。しかし、中南米ではステークホルダーの考え方はまだまだ浸透してない。そこで、今日のコーポレートサステナビリティの話題の中心は、従業員とその家族の生活をより良くしていくということにフォーカスが当たっている。企業組織の発展と、従業員の発展のベクトル合わせることで、双方に対して望ましいコミットメントが成立するという考えからだ。

具体的には、従業員に対するガイドラインの策定から始まることが多い。人間開発、共通の利益、連帯、生活の質、参加、透明性、環境管理、コミットメント、倫理などの側面に基づき、個々の企業でガイドライン作りが検討されている。また、ガイドラインは法的枠組みに基づいて開発されていることも珍しくない。ラテンアメリカのいくつかの国では性別、宗教、人種、年齢、性的指向、身体障害、ライフスタイルによる差別を禁ずる法整備がなされていることも多い。従業員の理解度を診断したりしながら、直接従業員に必要性を理解してもらうプログラムを提供するケースもある。

その他にも、出稼ぎの多い中南米の労働環境を改善するため、居住エリアに近い場所に事業所を移したり、スキル開発のためのプログラムを提供したりすることが、生活の質の向上のためのアクションとして提唱されている。中南米では、従来コーポレートサステナビリティと言えば「慈善活動」を指すことが多かったが、従業員と正しく向き合うことをきっかけに、企業は事業経営の中にサステナビリティを埋め込むことの重要性を徐々に認識してきている。

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