米国のボランティアNGO、Points of Lightは12月8日、Bloomberg L.P.と共同で2014年度のCivic 50ランキングを公表した。同ランキングは優れたコミュニティ・エンゲージメントを展開している米国企業を表彰するもので、コミュニティ活動に対する資金や人材の投資状況、コミュニティ・エンゲージメントプログラムの企業戦略への統合状況、プログラムの成果などに基づき優れた実践を展開した企業トップ50を毎年公表している。
ランキングは今年で3度目となり、最初の2年間はS&P500社のみを対象としていたが、今年からは売上高10億ドル以上の全ての米国企業が調査対象に加えられた。
今回の調査結果では、企業は自社の事業を展開するコミュニティの発展に向けて従業員のスキルや時間といったリソースをコミュニティ活動に投資することで、結果として従業員エンゲージメントの強化、スキル開発、ダイバーシティ強化、インクルージョンなど本業に対して様々なポジティブインパクトを生み出していることが分かった。
Points of Lightの会長を務めるNeil Bush氏は「Civic 50を構成する企業は、善意をどのように事業慣行や事業方針に転換していくべきか、その道筋を示してくれている」と語った。また、Bloomberg L.P.の会長を務めるPeter Grauer氏は「我々は、慈善活動・エンゲージメント・サステナビリティとビジネスとの間に垣根はないと考えている。良いことをすることはすなわち良いビジネスだと考えているからだ。我々は今回の2014年受賞企業を祝福するとともに、彼らが共有してくれたノウハウが他企業の事業成長やコミュニティ施策の手助けとなり、コミュニティに暮らす人々の生活が向上することを期待している」と述べた。
2014年度Civic 50受賞企業は以下の通りだ。
- AbbVie
- Adobe Systems Incorporated
- Aetna Inc.
- Alcoa
- Altria Group, Inc.
- Apollo Education Group
- AT&T
- Bank of America
- Baxter International Inc.
- Caesars Entertainment, Consumer Discretionary Sector Leader
- Capital One
- CenterPoint Energy, Utilities Sector Leader
- Citi
- Comcast Corporation, Communications Sector Leader
- ConAgra Foods, Consumer Staples Sector Leader
- CSAA Insurance Group ? a AAA insurer
- DIRECTV
- Dr Pepper Snapple Group
- Eli Lilly and Company
- FedEx Corporation
- Freeport-McMoRan Copper & Gold
- Gap Inc.
- GE
- General Mills
- Hasbro, Inc.
- Health Care Service Corporation
- Hewlett-Packard, Technology Sector Leader
- Intel Corporation
- Intuit
- KeyBank, Financials Sector Leader
- Motorola Solutions, Inc.
- Pacific Gas and Electric Company
- Prudential Financial, Inc.
- PwC
- Raytheon Company
- SAP
- Sigma-Aldrich, Materials Sector Leader
- Southwest Airlines
- Sprint Corporation
- State Street Corporation
- Symantec Corporation
- The Hershey Company
- Toyota Financial Services
- TSYS
- UnitedHealth Group, Health Care Sector Leader
- UPS, Industrials Sector Leader
- Valero Energy Corporation, Energy Sector Leader
- Verizon
- Viacom
- Western Union
また、今回の調査結果の代表的なトレンドとしては下記が挙げられている。
コミュニティへの参画は従業員エンゲージメントを高める
82%の企業が従業員に対してボランティア活動のための有給休暇を与えており、84%の企業は従業員とボランティアとのマッチング機会も提供している。半数以上の企業がコミュニティへの参画を従業員のパフォーマンス評価の一部に取り入れている。
企業、コミュニティはスキル・ベースド・ボランティアに価値を見出している
スキル・ベースド・ボランティアの取り組みはCivic50選出企業らの中で広がり続けており、平均して5分の1の時間がスキル・ベースド・ボランティアとなっている。Ture ImpactおよびBureau of Labor Statisticsによれば、スキル・ベースド・ボランティアは従来のボランティアに対して5倍以上の価値をもたらすとされている。
企業が社会変革に向けて声を挙げている
Civic50選出企業の82%が、飢餓の根絶やSTEM教育の拡大といった社会課題に向けてリーダーシップを発揮しており、多くの企業が自社の事業に関連する社会課題に投資を行っている。
今回のランキングのサマリー、各産業別のTOP3ランキングなど詳細は下記から参照可能。
【ランキング】Civic50 2014
【レポートダウンロード】Civic50 2014 Summary Report
【団体サイト】Civic50
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