アフリカ開発銀行が運営する信託ファンド、SEFA(Sustainable Energy Fund for Africa:アフリカ・サステナブル・エネルギー・ファンド)は8月11日、マリにおける再生可能エネルギー推進プロジェクト(PAPERMプロジェクト)への共同出資として53万USドルの補助金を出すことを承認した。民間セクターが再生可能エネルギーに投資しやすい環境を整えることが目的だ。
今後、SEFAは再生可能エネルギープロジェクトの開発、融資、運営に関わる人々へのキャパシティ・ビルディングだけでなく、政策や法規制、制度的な枠組みの構築も支援していく。
SEFAの資金は総額およそ260万USドルにおよぶマリのSREP(Scaling-Up Renewable Energy Program:再生可能エネルギー拡大プログラム)の一環であるPAPERMプロジェクトの一部から拠出されており、SREPからも150万USドル、マリ政府からも40万USドル出資されている。
PAPERMプロジェクトは大きく下記3つから構成される。
- 再生可能エネルギー投資の促進に向けて政策、法規制、制度の改善を行う
- 再生可能エネルギーのためのキャパシティ・ビルディング、ナレッジ・マネジメント、アドボカシーに重点的に取り組む
- SREPのもと、モニタリング、評価プロセス、プログラマティック・アプローチを強化し、SREPとマリのエネルギー省が執行機関となり、3年以内のプロジェクト完了を目指す
国内における電力普及率が約30%しかないマリにおいて、再生可能エネルギー開発の必要性はかつてないほど高まっている。アフリカ開発銀行でエネルギー・環境・気候変動対策部長を務めるAlex Rugamba氏は「マリは政策、法律、規制枠組みの全てを改善しなければならない。その中で再生可能エネルギーは火力発電への依存を軽減し、効率的に電気料金を下げるための実行可能な選択肢となるだろう」と語る。
また、プロジェクトの過程ではアフリカ開発銀行がマリのエネルギー省のプロジェクト準備、実行を支援し、再生可能エネルギーの投資規模拡大に向けて更なる資金供給を行う予定だ。また、同行はSREPプログラムの一環としてミニ水力発電プロジェクトと太陽光の独立発電事業プロジェクトの開発にも関与している。
【企業サイト】アフリカ開発銀行
【企業サイト】Sustainable Energy Fund for Africa
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