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【国際】気候変動債の市場規模、5,026億ドルまで拡大

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Climate Bonds Initiative(以下、CBI)は7月17日、HSBC Climate Change Centre of Excellenceと共同でまとめた気候変動債の市場規模に関する最新の報告書"Bonds and Climate Change: the state of the market in 2014(債権と気候変動:2014年の市場状況)"を発表した。
CBIは低炭素経済の実現に向けた大規模投資の促進を目的として2010年にロンドンで設立された国際NPOで、グリーンボンドの認証制度などをはじめ、気候変動対策への資金供給のために債券市場の動員を推進している。今回CBIが発表した報告書の主なポイントは下記の通りだ。

  • 主要な気候変動ソリューションに関する債券全体の合計額は昨年の3460億ドルと比較して5,026億ドルまで成長。
  • 気候変動債全体のうち358億ドルは、企業や開発銀行が発行した認証済グリーンボンドで構成されている。
  • 低炭素輸送、特に鉄道が全体の71%を占めており、再生可能エネルギー(15%)、気候ファイナンス(10%)と続く。

認証済グリーンボンドの市場規模は急速に成長しており、2013年度の約70億ドルから約350億ドルまで成長した。この成長には2013年の後半に保険会社など多くの企業が初めてグリーンボンドを発行したことが大きく寄与している。この傾向は2014年以降も続いており、2014年1月から7月までで約200億ドルのグリーンボンドが新たに発行されている。

また、気候変動債市場全体において輸送分野、特に鉄道プロジェクトが支配的になっている点も特徴の一つだ。これは、鉄道分野の技術は既に成熟しているためリスクも少なく、債券によるファイナンスに適しているためだ。また、鉄道は低炭素型の輸送手段で、短距離の航空輸送や化石燃料ベースの自動車の利用を減らすことができると考えられている。

CBIのCEOを務めるSean Kidney氏は「投資家は気候変動問題に関心を持っている。この報告書は、どうすれば投資家がリスクなく気候変動債に投資することができるかを示している。気候変動債への投資はとても安全なもので、それが年金ファンドや保険ファンドに好まれる理由だ」と語った。

また、同報告書の共同執筆者、Bridget Boulle氏は「今後は地方時自体や都市、企業から発行される認証済みグリーンボンドの成長が見込まれる。我々はPRI(Principles for Responsible Investment:責任投資原則)やGlobal Investor Coalition on Climate Changeに署名している投資家からの需要増を期待している」と付け加えた。

同報告書が示す通り、気候変動債市場は急速な拡大トレンドにある。報告書内では債券の種類や成長率、産業別、地域別の内訳などがグラフで分かりやすくまとめられているので、興味がある方はぜひ見て頂きたい。

【参考ページ】Bonds & Climate Change 2014
【レポートダウンロード】Bonds and Climate Change: the state of the market in 2014
【団体サイト】Climate Bonds Initiative

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